「独立しても上手く行かないよ」という言葉は無視していい

上司的な人
上司的な人

今のままじゃ独立しても上手く行かないよ。もう少し頑張ったら?

自分が独立や起業、退職を考えた際にこの様な言葉を言われたことはないでしょうか?

どうやら今の社会ではこういった言葉を話す経営者、上司などは決して少なくはない様です。自分自身も例に漏れず、上記と全く同じ言葉を当時お世話になった上司から言われたことがあります。

そんな自分も気づけば独立をしてから約4年間。

フリーランスになり、ジタバタともがき続けてきましたが結論としては

「独立しても上手く行かないよ」なんて言葉は完全に無視していい。

という結論に至っております。

本記事では

本記事の概要

・独立しても上手く行かないという言葉を無視していい理由

・実際に無視して独立した結果どうなったか?

・独立する前に見直したほうがいいこと3選

・「独立しても上手く行かない」と言われて悩む人へ

に関してできる限りの言語化をして説明をしておきました。

独立願望がある。上司や周りからブロックを食らっている。本当に自分は上手く行かないのか気になる。

そんな方の参考になれば幸いです。

「独立しても上手く行かないよ」という言葉を言われてすぐ独立しました

この記事の内容に入る前に、簡単に自分の自己紹介をしておきます。

自分は元々ITベンチャーの役員として2013年から5年ほど働いていて、2018年11月末に退社。現在ではフリーランスのSNSマーケター兼ライターとして3年半ほど活動をしています。
(辞めてから3ヶ月間くらいは休養期間を取ってました)

大学を中退して、うだつながらない自分を拾ってくれて、役員として5年間立ち上げから関わっていた会社が前社。

愛着もありましたし、自分として一生涯その会社に尽くす覚悟もしていたのですが、会社の方向性が変わり、自分が望む事業のやり方ではなかったことをごまかし続けてしまったことから自分のパフォーマンスが大きく低下。

妊活を経て、妻のお腹に子供が宿った時に

「今の本気で働けていない姿を子供に見せるのか??」と考えた時に答えは「No」と出ていました。

そして、「No」だとわかった次の日には当時の上司に「独立・退職」を相談しました。

その時に言われたことが

当時の社長
当時の社長

正直今の〇〇の言葉は信用してない。ずっとパフォーマンス落ちてるし。今のままじゃ相当厳しいぞ?一度本気で働いてみて、そしてちゃんと考えてみたら?

とのお言葉。

自分としては「辞めることは決めていたけど、本気でやりきってから辞める」と決めていたので

自分
自分

承知しました。まずは1ヶ月やりきります。(辞めるのは変わらないけど)

と話して相談を終えました。

そして、その2週間後に逃げるように退職をしました。

詳しい話は割愛しますが、その相談後からより職場に居づらい様な環境になり、これは無理だと考えて退職を決行した形です。

内容はともかく、「今のままじゃ相当厳しいぞ」という話された時から能力値は何も変わらず独立をしたのが、僕の独立の形でした。

「独立しても上手く行かないよ」と言われて独立した結果

で、結果的に独立をしてどうだったか?というと

上司の言葉通り、相当に厳しかったし厳しいです。

自分の場合、基本的に仕事は裏方業務で営業が得意なわけでもない。売上を直接上げる立場にいたわけではなく、売上を上げやすくするサポートがメインの仕事だったので、生計を立てるのにめちゃくちゃ苦労しました。なんなら今でも苦労真っ最中です。

当時の上司の言葉である

当時の上司
当時の上司

正直今のままじゃ相当厳しいぞ。独立しても今だと上手く行かないよ

という言葉は「内容が間違っているかどうか?」の観点で見たら「正しかった」と考えてます。

そりゃそうですよね。

片や会社の中で整備された環境で働いてきた人間と、1から会社の顔となり売上を立てようと必死に考え活動してきた社長です。

自分も立ち上げ時から必死に動いてきたと言っても、基本的には上司の方が視野も広ければ経験も豊富。

そりゃ100%上司の意見が正しいとは言わないまでも、ビジネス的な観点での正解を導き出す能力は上司の方が高いことが多いですよね。(少なくとも自分はそうだった)

ただ「独立をして後悔しているのか?」と聞かれたら答えはNoです。

自身としては独立をしてよかったと100%考えてますし、何ならもっと早くすべきだったと考えてます。

今回はこの点に関して深堀りした記録を残します。

無理だと言われても独立してよかった理由

上司の言葉は今思っても正しかった。だけども独立してよかったと思う理由に関しては大きく3つです。

会社の方向性と自分の方向性が明確に違っていた

5年ほど勤めてきた経験を振り返ってみて、最初の3年間は自分のやりたいことと会社の方向性はそんなにずれていなかったと認識しています。

当時やっていたことはブログビジネスなどを顧客に教えるコンサルタントとしての活動がメインでした。

この時は自分としても顧客に最大限価値還元をしようと燃えていましたし、「仮に今すぐ結果が出なかったとしてもこの知識や情報は必ず相手の為になる」と確信を持って行動ができていました。

ただ、最後の2年間に関しては自身と会社のやりたい方向性は大きくずれていたと言わざるを得ません。

自分が自信を持って販売できない商品(ジャンル的に)を会社は販売していましたし、それを直視しようとせず、「お世話になってきた会社だから」「役員だから」と無理に自分を納得させて行動をしていました。

コレに関しては会社が悪いという話ではなくて、自分自身の方向性を常に確認する習慣や必要性を持っていなかったことが大きな原因。だと考えています。

常日頃から「自分が何をしたいのか?」「どういう方向性で生きたいのか?」「どんな未来を望むのか?」

これらのことを考えて、その為にやることはなにか?を精査する習慣があれば、会社の方向性が変わった時に相談してよりスムーズに辞めることが出来たかも知れません。

(とはいえ、それを過去の25歳の自分が出来たのか?と言えば絶対に出来なかったとも思うけど)

結論としては「会社と自分との方向性がずれていたのは事実」だと思ってます。

なので、辞め方は良くなかったものの、辞めたことに関しては自分としては正解でした。

自分のやりたいことや自分の未来を本気で考える機会になった

個人事業主として活動して4年ほど経ちました。

流石に4年間も個人で活動をしてみると「よりよい人生を生きる為には自分自身が活動する軸を持つ必要がある」と実感・体感してきました。

先程「自分自身でのやりたいこと、方向性を考える習慣がなかった」と記載しましたが、それは会社という守られた環境の中で「やりたいことや方向性を考える必要性がなかったから」とも考えています。

ざっくり言えば「会社に甘えていた」だけなんですが、個人事業主となったら甘えられる対象がないんですよね。(当たり前ですが)

特に自分の場合は「会社に尽くして、その結果自分の利益になればいい」と自分の人生を会社に任せきりにしていたので、その習慣を断ち切って「自分の人生の方向性を自分で想像して決める方面」に変えられたのは大きかったです。

もちろん、自身で事業をやっていようが甘える人は甘えますし、会社に勤めていようが考えられる人は考えて動くのでしょう。

自分は甘えられる人にはとことん甘えてしまう性質です。

なので、こうして独立をすることが「自分自身の未来を本気で考える切っ掛け」になったことは事実です。

生きる理由の見つけ方の詳細は上記記事にて。

自分自身の存在に自信を持つ様になった

最後に独立してよかったことは「個人の名前」に対して誇りを持てる(様に生きようと思える)ようになったことです。

会社に勤めていた時は、少なからず自分の中でのコンプレックスが有りました。

  • 売上が立っている会社だけど代表ではないし、名前を出してるわけではない。
  • 自分が何かをしているのではなく売上を立ててるのは社長だし社員。
  • No2と持て囃してくれてるのは嬉しいけど、会社のおかげ。

謙虚と言えば謙虚ですが、自分の名前に対しての自信が無かったんですよね。

実際、辞めてからもベンチャーでNo2をやっていた。役員として活動していた。という肩書にすがっていたのも事実です。

それが、4年間も活動していると【結局見られているのは自分自身】だと体感値でも気づいてきました。

〇〇社の〇〇 ではなくて、 個人名として誇りを持って生きる。

その為にも出来ることをやるし、やりたいことにも妥協しない。責任を誰かに転嫁しない。

そうやって生きようと改めて思える様になりました。

コレばかりは独立をしなければ深く感じることの出来なかった領域だと考えています。

 

上記3つに共通していますが

「自分自身として生きていく為に独立は必要不可欠だった」

給料面とか時間の自由さ等色々とありますが、一番独立してよかったと思える要素が上記になりますね。

独立前に見直した方がいいこと3選

と、コレまで自分が独立してよかったと思える要素ばかり書いてきましたが、ここらで現実的に「独立する前にチェックするといいポイント」も記載しておきます。

勢いで独立した自分ですが、そんな自分でも「振り返ればこの部分は押さえておいたから助かったな」と思える要素があります。それが下記の3つです。

収益が0でも半年間以上は安泰だと思える貯金・目処があるか?

理想や自分のあり方も大切ですが、現実的なお金が大事なのは言うまでも有りません。

特に独り身ならばともかく、結婚していたり子供がいたりしたら「生きる上での最低限のお金はどうしても必要」です。

辞めて1ヶ月間で立ち行かなくなることが目に見えていて、独立や職を変えられる人は稀でしょう。(本当に逃げたほうがいいようなブラックな職場ならば話は別ですが)

現に自分もやめた当時から既に結婚していて、奥さんのお腹に子供もいたのでこれから出費がかかることはわかっていました。

結局400万円ほど合った貯金は引越し費用や、諸々で1年間で全て消えてしまいましたが、この貯金が合ったから辞める決断をできたことは間違い有りません。

次の働き場所の目処は経っているか?

上記の貯金と似てしまいますが、完全にノープランで独立や会社を辞めるのは、独り身ならばともかく家庭がある場合はそうも言ってられません。

人によっては

上司的な人
上司的な人

辞める前に転職先を探すとか、今の職場を裏切る行為だ!そんなのけしからん!

真面目過ぎる人
真面目過ぎる人

辞める前にそういう活動をするのは会社に申し訳ない・・

と思う方もいらっしゃいます。この気持ちは物凄くわかります。

しかし、仮に上司がこういった発言をしていたとしても、辞めた後に家族を守るのは自分自身でしかありません。

自分一人ならばアルバイトで食いつなぐことも出来ますし、割りを食うのが自分だけならばそれでもいいでしょう。

しかし、家庭がある場合、ある程度の算段を付けた方が良いですし、家族や周り(親など)からの承認も得られやすいです。

次に働くような場所がある。声をかけてくれてる人がいる。辞めて完全に職を失うわけではない。

こういった状況を作っておいた方が家族としても安泰ですし、辞める上でも精神的に不安が少し薄れます。

会社の方向性と自分の方向性は本当に違うのか?の確認

3つ目はコレまでにも出てきた「方向性」の部分です。

「自分自身と会社の方向性が本当に違う」と実感していること。

今の会社にいる場合、自分の本当にやりたいことが出来ないならば独立や退職は必要だと思いますが、方向性が仮に同じだった場合は辞めたことを後悔するかもしれません。

現段階で自分が独立したことを微塵も後悔していないのも「今振り返ってみても会社と自分の方向性は違ったな」と思えるからです。

例ですが、「短期的な利益を求める会社」と「長期的に価値を提供し続けたい自分」がいて、事業内容ややり方に自分が適応できず、今後自分と会社の方向性が交わる可能性が無いならば独立したほうがいいと言えるでしょう。
(当人に独立願望があるのを前提としてですが)

視野が狭いのが若者の特権とも言いますし、結局は行動したことの責任を取るのは自分なので勢いのままに行動するのもアリではあります。

だけども、自分が全く会社のことを理解して無くて「完全に個人的な観点だけで方向性が違う!」と思っていた。というのならばその独立は一旦待ったをかけてもいいかもしれません。

独立を考えるのだから精神的に安定しているとは言えないとは思いますが、最低でも

  • 自分が何を最も大事にしたくて独立をするのか?
  • その大切なものは今の会社では守れないという確信があるか?

この2点はその時出来る最大限の冷静さで確認をしておくと、後悔の可能性を減らせます。

独立しても上手く行かないよと言われて悩む人へ

ここまで読んで頂きありがとうございます。

色々と経験やら持論やらを語らせてもらいましたが、最後に結論を話すとすれば

「結局は自分のやりたいようにやればいい」

と思います。

読者さん
読者さん

最後の最後で物凄い適当だな!

と思われそうですが(笑)

別に投げやりなわけではなく、独立する人はきっと何を言われようと独立します。

例えば当時の僕が上司に相談した時に

別世界の上司
別世界の上司

そっか、悲しいけど笑って送り出すね

と言われたら当然独立してますし。

Bパターンの上司
Bパターンの上司

今の要望を全部言ってみてくれ、その通りに全部叶えるから

と言われても独立をしているはずです。

というのも、後者の話をする様な上司でしたら、そもそも独立を考えようとは思わないでしょう。

自分の場合は「自分の生きる方向性と会社の方向性が違って、その折り合いがつかない」と判断したのですから、そんな姿勢を見せる会社だったら多分折り合いをつけていたはずです。

(そして、自分の芯を通す社長だったから、大きく売上を上げていたのも事実です)

なにより、物凄く厳しい言い方をしてしまえば「言われて止まる程度の独立心ならばそれまで」とも言えます。

心が弱いとか、悪いとかいうわけではなく、言われて止める程度の独立心ならば辞めておいたほうが懸命です。

やりように寄っては違うのかも知れませんが、やっぱり独立って結構ハードですし大変です。

実際、言われて揺らぐような状態ならば「まだ会社の中で生きていったほうが自分の人生が幸せになる要素」が本当に残っていると考えているのかも知れません。

なので、考える人は考え、思考をノートにまとめたりしながらもやりたいようにやりましょう。

あんまり無責任なことはいいたくはないですが、大丈夫です。

実際に「独立しよう!」と思うような人ならばどうにかなんとかして、自分自身の人生を歩み始めるはず。

仮に上手く行かなかったとしても、仮に出戻ることになったとしても。

自分自身の人生を生きることこそが、最も重要なことです。

人生は一度きりですから、自分が望むものが大きいならばそれを手に入れる為に冒険してみるのは大いにありだと考えてます。

色んなことを何度も何度も考えて、調べてみて、誰かの意見を聞いてきて、その上で「やっぱり自分は独立したい!」と思うのならば。

「独立しても上手く行かないよ」なんて言葉は完全に無視していい。

僕自身の経験からはそうお伝えしておきます。

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